2013年1月2日水曜日

サミエル・ウルマン詩 『青春』 から思うこと

青  春

           
原作 サミエル・ウルマン
邦訳 岡田 義夫 
青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相ようそうを言うのだ。 
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦きょうだを却ける勇猛心、安易を振り捨て冒険 
心、こう言う様相を青春と言うのだ。 
年を重ねただけで人は老いない。理想を失うときに初めて老いが来る。 歳月は 
皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。 
苦悶や狐疑こぎや、不安、恐怖、失望、こう言うものこそあたかも長年月の如く人を老いさせ、 
精気ある魂をもあくたに帰せしめてしまう。 
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。 
曰く、驚異への愛慕心、空にきらめく星辰、その輝きにも似たる事物や思想に対する 
欽仰、事に処する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興 
味。 人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる、 
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる、 
希望ある限り若く  失望と共に老い朽ちる。 
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして偉力の霊感を受ける限り、人 
の若さは失われない。 これらの霊感が絶え、悲嘆の白雪が人の心の奥までも蔽いつ  
くし、皮肉の厚氷あつごおりがこれを堅くとざすに至れば、この時にこそ人は
全く老いて、神の憐れみを乞うる他はなくなる。


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この詩を何年も前に見た。
一昨年の正月2日目、長女がインフルエンザになって夜間診療所を訪れた時、病院のロビーに毛筆で大きな上質の和紙に書かれていたものを再度観て、感銘を受けた。

まさに、青春とは、若者の特権的な価値観ではない。
寿命が訪れるその時までの心の有様そのものだ。

好奇心や挑戦し続ける、自分との在り方を失わず、天命を全うするその日まで駆け抜ける。
その姿こそ 『青春』 そのものであろう。

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